3月7日に上弦の月を迎えました。新月と満月の間で満ちてくる月がちょうど半分になる状態の時です。
上弦の月の時期は『アクティブな時期』とされ、新月でリセットされた身体や心が『新しいものを取り入れていく時期』になります。寒暖差もある春ですが、春の気配を感じて動きやすさを感じられる方も多いのではないでしょうか?
湧水を汲みに出かけたら、梅の花が咲き始めていて一気に春気分でいっぱいにさせてもらいました。

月と女性の身体
月の満ち欠けは29.5日で、女性の月経周期は28日前後(正常範囲25〜38日)と言われます。
月と太陽の引力で女性の骨盤も締まる・緩むと影響を受けていて、大潮にあたる新月・満月にはお産が多くなるのです。
私は3回分娩経験がありますが、次女は新月3日前で骨盤の締まりやすい時期の出産でした。デトックス作用で排出には向きますが、排出のために骨盤自体はギューっとしまっていくイメージの時期なので、新月の出産はなかなか出てこなくて…大変だったという印象があります。
農業や漁業が多かった頃は「月の満ち欠け」が仕事にも影響を与えるため、当然のように意識されていた月の周期。今はデスクワークが増え、月の動きを意識される方は少ないのではないでしょうか?それでも、自然は変わらず巡っていて、同じように身体に影響を与えています。
そんな月の周期を意識するだけでも、生理周期が整ってきたりPMSの症状への対処法が分かったりするものです。自然のエネルギーはそれだけ大きく、意識して心身で感じてみると本能的な生理周期は自然と同調してきます。
・生理周期が安定せず不規則な方
・PMSの症状に悩まれている方
・生理に不快感が強い方
・泌尿器や生殖器になんとなく違和感や不快を感じている方
・閉経後でPMSは落ち着いたけど、骨盤底筋など筋力の衰えを感じる方も
その症状をなんとなくで放置することなく、心地良いケアをすることで「性を愛おしむ」きっかけになれたら嬉しいです。生理の周期が整ってくると、不快な症状とも仲良くなりやすいです。
月の周期
月の周期や満ち欠けについての簡単な解説です。
なんとなくの情報を視覚的にイメージすると
納得しやすく感じて取り入れやすいという方も
案外多いようです。参考になれば…。

こんな風に月と地球は引き合っています。
1日のうちでも地球の自転によって、
月と一直線上にある時に満潮を迎え、
月と直角にあたる位置では干潮となります。

そして、月と太陽との位置関係は29.5日かけて上の図のように
新月 → 上弦の月 → 満月 → 下弦の月 → 新月 、と変化していきます。
月や太陽の位置関係と引力の方向をイメージすることで、身体への影響と変化も意識しやすくなります。症状が起きている理由・原因を理解することで、適切な対処を見つけることもできます。
自分のことを知ったり、上手にコントロールすることは、自分を自分で大切に扱えているということ。それは、他の誰かを大切にできることにも繋がることだと思っています。
月と心身へのアプローチ
月の周期と月経周期は、心身に与える影響や症状が似ています。
新月『月経期』 → 上弦の月『卵胞期』 → 満月『排卵期』 → 下弦の月『黄体期』
新月の時
太陽と月の引力が同方向にかかるため、骨盤は締まり体内の圧がグーっと強まることでデトックス(排出)が完了し、浄化再生へ向かい始めます。この時期の前後に月経がくるときは、月の影響と同期し大きなデトックスを必要としているのかもしれません。
漢方で排泄デトックスと言えば『腎』ですが、この器官は生命維持・泌尿器・生殖器という「生命力や精、成長や生殖活動」に働く場所です。こういったデトックスの時期には、自分自身と向き合うことがとても大切です。生殖に関わる部分への自己理解とは、自尊心や根源的な自己肯定感に繋がる大切なもので、PMSなどの不快症状で「生理自体や自分の性」に対して悪いイメージが続くと自己否定にもなりやすいのです。この腎は感情では『恐』が当てはめられ、自尊心や肯定感の減退による恐怖心と考えられますよね。
〈 新月の腎の働きが活発なこの時期には 〉
・自分を労りケアしてあげること
(デリケートな陰部も保湿ケアする)
・自分自身を肯定してあげること
・自分自身が求める根源的な欲求が何かを問いかけること
そんな意識を日常の中に取り入れてみることも、大切だと思うのです。
これまでは、泌尿器や生殖器への不快症状に対してケアする意識が薄く、放置されてきたことも多かったと思います。PMSや月経困難症という症状を社会的に認めることも、適切に休暇を取ったり受診できることも女性には必要なことです。それに加え、この月の周期を感じて、自分で自分のことを観てあげてケアし、愛しい時間に変えていくこともできるはずなので、少しづつやってみましょう。
〈 おすすめの食品 〉
・食物繊維や水分を多めに摂ること
→キャベツ・わかめ・さつまいも
・水と共に排泄されていくカリウムなどミネラルも
→スイカ・納豆・バナナ・発酵食品
上弦の月の頃
アクティブ期です。だんだんと満月へと移行していく時期で、デトックスした身体に新たなエネルギーを吸収し始める時期です。必要な栄養素をバランスよく摂取していきましょう。
吸収力が高まる時期のため、高脂肪や高カロリー食にならないよう気をつけることも大切です。
デトックス期に不足しがちなビタミンやミネラルを意識的に摂るようにしましょう。この時期は新たに取り入れ『この1ヶ月の体調を左右する時期』と捉えて、良質なものを摂取していけると良いですよね。上弦の月を迎えた日は、カレーもルーではなくスパイスカレーにして、脂質を抑え気味を意識しました。でも、吸収したい気持ちが出てきているのでチーズナンも食べちゃいましたが…
いつもよりアクティブになりやすい時期なので、頑張りすぎには注意しましょう。
深呼吸やヨガの時間など、アクティブの中にもリラックスできる時間を取り入れると、さらに効果的に動けそうです。

満月の時
太陽と月がそれぞれの方向に地球と引き合うため、骨盤は緩み広がります。この時期は吸収する力が強いため、取り込みすぎに注意。水分や脂肪・糖質もどんどん吸収され、体内に溜め込むため、怠さや集中力の低下が起こりやすいです。感情も入ってきやすいため、受けるばかりで溜め込みにならないよう気をつけましょう。
この時期には骨盤が緩むため、この時期に月経がくるとPMSは少し楽かもしれません。ただ、出産などで骨盤周りの神経症状をお持ちの方は、排便時に痛みとして感じやすいかもしれません。骨盤ベルトで締めたり、骨盤周りの筋力を鍛えると少し楽になります。また、排便時など痛みが強い時にはグーッと尾骶骨部分(お尻の上のあたり)を圧迫すると神経痛が抑えられますよ。
ダイエットや仕事という面で見れば「少しぼーっとしやすく過食にもなりやすい」ため、不利に傾きやすい時期ですが、一番女性性が発揮される時期でもあるのです。満ち満ちた感覚や感情も、満ちているからこそ「溜め込んで隠していたもの」が多い人は溢れ出し自己調整してるのです。感情的になる人は、その感情を生んだ原因を見つめる機会にしてください。溢れる感情の中には、自分にとって本当に大切なものが入っているはずです。
〈 女性性が高まるこの時期は… 〉
・溢れる感覚感情を自分が一番感じてみる
(感情はしっかり出し切り、その奥の気持ちを観る)
・オイルなどを使って陰部のケアを
(オイルでマッサージしながら洗浄)
女性らしい、女性ならではの心身の反応を楽しめると良いですよね。身体の方から女性であることを感じさせてくれる時期です。
〈 おすすめの食品 〉
栄養価の高い野菜
→ほうれん草・にんじんなど緑黄色野菜
果物で甘味をとる
→パイナップルやブドウ
女性ホルモンにいいとされる豆腐で白和えも美味しいです。
満月から吸収のエネルギーは少しづつ減っていくので、ダイエット開始には満月からがおすすめです。

下弦の月の頃
デトックスの時期です。新月に向けて月が細くなっていく時期で、徐々に骨盤が閉まり本格的な排泄に向かいます。満月に蓄えたものを放出していく過程で、不安定な気持ちにもなりがちです。排出では『失う・手放す』ことへの不安を感じることもありますが、『循環・巡り』と捉えて自分の中で整理ができていくとすっきりとした気分に戻しやすいです。
この時期は満ち満ちていた気持ちから解放されていく時期なので、意識・思考は働きやすくなってきます。少しずつで大丈夫なので、溢れていた感情の意味づけをしていくのも浄化への一歩になります。根菜類や白湯をたくさん摂って、老廃物の排出を助けてあげるのがおすすめです。また、半身浴やリンパマッサージでケアするのも効果的です。
排出でミネラル不足にならないよう豆類・海藻類・小魚・肉類・野菜(小松菜・水菜・ルッコラ)を摂るのも忘れずに。この時期は、昆布や椎茸出汁でお料理したり、お味噌汁を煮干し出汁にしたり、和食を考えてみるとバランスがとりやすそうです。
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