まだまだ寒い日は続きますが、大寒を越えてもうすぐ節分を迎えます。
節分は文字通り季節の分かれ目。この日を境に冬の土用が明けて、暦の上では春を迎える立春となります。
まだまだ寒さは続くのですが、少し日差しの柔らかな温かさを感じられる日も多くなってきますよね。
春と心身の変化
これから迎える春という季節は、漢方で『風・肝・怒・酸』の影響を受けやすい時期と言われます。
『春風や春一番』といわれるように、気温差により特有の風が生じる季節です。この風と気温差は、心の不安定も招きやすいのです。気温差に対応するため、自律神経が活発に働き交感神経優位が続いてしまいがち。そうなると、寝てはいても実はゆっくり心身が休まらない…』という状態が続いてしまうのです。また、風も人の体力を大幅に奪いますよね。
自律神経の乱れで心が不安定なときには、人はイライラしがちになります。風により自律神経が活発に働き、その影響で気持ちが不安定になり『怒』と表される感情が湧きやすいというのが、漢方の考え方。
冬場はどこか物悲しさを感じる『悲』と表現される不安定感でしたが、春は神経の過活動からくる『怒』が強く出やすいようですね。
春に影響を受けやすい自律神経は『肝』とされる器官の一部です。漢方の『肝』は西洋医学の肝臓と捉えるより、もっと広い捉え方をします。そのため、消化吸収や血液の循環、神経機能に加え内分泌という『自律神経と密接に関わりホルモン調整をする器官』も含まれてきます。
こんな風に、気候風土による影響で心身に現れるストレスも、その影響場所が様々です。『季節の変わり目でなんとなく調子が悪い』という原因をより詳しく紐解いて対処してみるのも効果的です。
春のストレスと対処法については、また詳しく症状とともに書こうと思います。
ストレス解消と欲
ストレスって、少なからず皆さんあると思います。そのストレスに対し、どんな対処をしているか…って、大切なことだと思うのです。
ストレスの解消・発散が正しく出来ていないと、それはやはり偏りとして現れます。特に三大欲求と言われる『食・性・睡眠欲』は、本能的な快楽と結びついているため、そこにストレス解消を結びつけやすく、依存にも陥りやすくなります。
過食傾向がある
性的趣向を制御できない
活動意欲がなく過眠傾向
その他にも、楽しみでやってるのか、ストレス発散なのか分からないようなことってないでしょうか?
もし、ストレス発散が意図せず出ていると、それは楽しみが半減したり、周りの人に良くない影響を与えてしまう場合もあります。
・『美味しいねー』と食事を楽しんでいるつもりが、硬い歯ごたえのあるものを好んで『噛む』ことで発散していたり。
・糖質依存になっていて、いつも糖分過多なスイーツに手が伸びてしまったり。
・好きな人と心地よい時間のはずが、不安解消のための相手になっていたり。
・ストレス過多で神経過敏になりすぎているせいで、リラックス時間が持てず、睡眠障害に陥っていたり。
そんなとき人は、快楽を得られることに頼りがちになったり、思考停止で時間をやり過ごそうとしたりしがちです。
正しいストレス解消・発散の方法で、心身のバランスを整え、良いエネルギーで循環させていきましょう。
『楽しみ』をストレス発散にしないこと
ストレス発散には…、
・身体を動かすこと
・太陽の光を浴びること
・人と会話すること
という、当たり前のことが必要です。
ネット社会になりコロナの影響も大きく、一人でも楽しめるものやのめり込めるものも今は溢れていますよね。
楽しめることって、大事なんですけど。
やっぱり人は動く生き物なので、そういう元々に備わった生態のリズムも大切にしてあげないと、不具合や不調和が出たりするのです。
適切にストレス解消・発散をして、楽しいの時間も『本当に純粋に楽しめる』にしていたいと思っています。
また、春と秋の季節の変わり目のストレスでも発生場所や影響を受ける部位に違いがあったように、様々なストレスには適した癒やし方があります。
そのストレスに効果的な方法を探るとき、精油の香りもとても役立ちます。香りの傾向から紐解くのも面白いですよ。
たとえば…
春のイライラには、感情を落ち着ける
マンダリンやプチグレンとか。
大きなリラックスをくれて安らぐ
リトセアやフランキンセンスなんかも。
秋の物悲しさには『強壮』といって、
生きる元気をくれるような…
自信を与えてくれるような…
マジョラムやゼラニウムとか。
免疫力を高めることで安心感をくれる
ラヴィンツァラやローズマリーとか。
その方の体調や気候で、好みの香りって変わっていくのです。こんな香り好きな人いるの??と言われていた方も、季節が変わると『これ~!』と、ご本人もびっくりされることがあるから香りって不思議です。嘘のつけない大切な感覚器官ですよね
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