今日は、天火オーブンでカンパーニュを焼いていきます。
カンパーニュは『田舎』という意味だそうです。フランスの田舎で日常的に食べられてきたパンをパン・ド・カンパーニュというそうです。全粒粉やライ麦などの精製されていない小麦を使用して、いろんな風味が楽しめるというのがこのパンの特徴だと思います。
私はライ麦を使った酸味のあるカンパーニュをよく作っていましたが、今回は全粒粉とライ麦を半部ずつ配合したカンパーニュを焼いてみました。香ばしい風味とフワッとしたカンパーニュに仕上がり、とても美味しかったのでお勧めです。
こういうパンには、天火オーブンはピッタリです!!
香ばしい香りも、クープ部分のパリッと感も、中のふんわりしっとり感も、抜群の仕上がりになりますよ!!
300度までしっかり余熱で上げていくのですけど。天火オーブンで300度まで温度を上げるのが初めてだったので、ドキドキでした!温度計ギリギリですから、250度のメモリを超えてからは天火オーブンの前でジーッと張り付いてみていました(笑)でも、結構早くに温度も上がって、通常の焼き時間と同じ20分程度でしっかり焼き色もついた香ばしいカンパーニュが焼けましたー!
カンパーニュを焼こう!!
カンパーニュを焼くには、いつものパンとは少し違う道具が必要です。
・クープを入れるためのクープナイフと霧吹き
・型と模様をつけるためのバヌトン(発酵型)
私もこれらの道具を持っていないので、家にあるもので代用しています。
まず、クープナイフ。
これはハード系のパンによく入っている切り込みのことです。ハード系のパンは膨らみが悪いため、この切り込みを入れることでパンの膨らみを助けています。
この切り込みですが、柔らかくてくっつきやすいパン生地にスーッときれいに入れないとうまく膨らみません。きれいに切り込みが入ると切り口がきゅっと反り上がってパリッとした焼き上がりになりますし、膨らみもよく中がふんわり美味しいです。
このクープをきれいに入れるためには、切れ味のいい刃物でないと難しくて包丁や果物ナイフではなかなかうまくはいきません。そこで、私はいつもカッターの新しい刃を使用しています。カッターの刃は切れ味もいいですし、コンパクトで扱いやすいので、ぜひ一度試してみてください。
クープを入れるためには、霧吹きも必需品です。
そして、バヌトン(発酵型)。
カンパーニュといえばクルクルの可愛い模様が特徴です。この模様をつけてくれるのがバヌトンと言われる発酵型で、この型の中で最終発酵させることで丸い形と、クルクルとした可愛い模様をつけます。
今回は、百均のザルに布巾をかけて代用しています。これなら、わざわざバヌトンを買わなくてもきれいな丸い形に仕上げることができます。可愛い模様はつきませんが・・・、十分丸みのある可愛いカンパーニュが焼けますよー!!
必要な道具が揃ったら、カンパーニュを作っていきましょう。
カンパーニュの材料
- 準強力粉 ・・・ 150g
- 強力粉 ・・・ 70g
- 全粒粉 ・・・ 15g
- ライ麦粉 ・・・ 15g
- ドライイースト ・・・ 3g
- 塩 ・・・ 5g
- ぬるま湯 ・・・ 175g
- はちみつ ・・・ 10g
粉類と塩を計量し、ボウルに入れて混ぜておく。
ぬるま湯にドライイーストを入れて、ふやかしておく。
カンパーニュの作り方
- 粉類を入れたボウルにハチミツとぬるま湯でふやかしたイーストを入れ、混ぜ合わせる
- 粉が混ざりひとまとまりになってきたら、生地を台に取り出してこねる
- 生地を台に叩きつけるようにしては折り返すを繰り返し、グルテンをつくる(約10分)
- 表面がツルッときれいな状態になってきたらOK。薄く油を塗ったボウルに入れ、ラップをかけて28度の温かい場所でひとまわり大きくなるまで発酵させる(約30分)写真1
- 生地を取り出し、生地を軽く折りたたんでいく。生地の中の空気を抜きつつ新しい空気を生地に折りこんでいく感じ
- 生地を丸めて再度ボウルに入れ、ひとまわり大きくなるまで28度で発酵させる。(約30分)
- 生地を台に出して丸め直したら、ベンチタイムをとる(20分)
- 表面を張らせながら、軽くガス抜きをしてとじる
- 百均のザルに布巾をかぶせ、その上に茶漉しで強力粉を振るう
- このザルにとじ目を上にして入れる
- 約2倍の大きさになるまで28度の温かい場所で二次発酵させる(約50分)写真2
- ザルを逆さまにして、とじ目を下になるようクッキングペーパーの上に優しく取り出す。生地を傷つけないように、布巾はゆっくり丁寧に外していく
- 生地の表面にカッターで十字にクープを入れて、霧吹きをする 写真3
- 300度に予熱したオーブンに生地を入れ、庫内に霧を吹き付ける。
- 一旦火を止めて230度まで温度が下がってきたら(5分程度)、再度火をつけて230度のまま20分焼いていく。→焼く際に蒸気を入れることで、膨らみがよくなります。
焼き上がり
こんがり良い焼き色がついて、しっかり高さのあるカンパーニュが焼けました。
クープはあまり反っていないですが、表面はカリッとした食感に仕上がりました。
風味が香ばしい美味しいパンです。いろんな料理に合うので、ペーストを塗ったり、お肉やお魚とそのソースをつけて食べたり、サンドイッチにしたり・・・。
素朴だけど、いろんなアレンジで楽しめます。
田舎パンという素朴なパン。丁寧に空気を含ませながら発酵させて、きゅっと高温で焼き上げる。石窯のような火の力で焼いてきたパンだったんだなーと感じます。
火の熱量で焼いているー、という実感のできる天火オーブンで焼くのはピッタリのパンでした😁
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