発酵あんこに挑戦

心と身体のこと

発酵あんこというのは、米麹で小豆を発酵させることによって、小豆の自然な甘みを引き出した餡のことです。
これは、甘麹や甘酒と同様の甘味の引き出し方で、とても自然な甘みですよね。あんこが大好きな私なので、すごく楽しみです。

発酵あんこレシピ

【材料】
・ 米麹(生)  … 200g
・ 小豆(乾燥) … 200g
・  塩      … 小さじ1/4
・小豆の茹で汁 … カップ1/2目安 

材料はこれだけです。
ですが、麹を使って発酵させていくため、60度前後で長時間保温する必要がありますので、ヨーグルトメーカーや発酵機があると良いです。炊飯器も保温温度が高いですので、炊飯器の保温機能を使っても良いです。

発酵の温度管理について

電気毛布や湯たんぽ、ホットカーペットやこたつを使用して管理も可能ですが、やはり発酵機やヨーグルトメーカーを使用するのがとても楽です。
温度が不安定になると発酵時間が大幅に伸びたり、発酵が安定しなかったりと手間がかかります。ヨーグルトメーカーは、温度管理がしっかりできますし、製品にもよりますが温度の調節はばも広く(うちのは25度〜65度)いろんなものに活用できます。
例えば、ヨーグルト・納豆・塩麹・甘酒・甘麹・酵母液などなど。酵素を抽出したり発酵食品に興味がある方にとっては、すごく便利ですしコスパなので、ぜひお勧めしたいです。

私はずっと湯たんぽやこたつの熱を使って発酵させてきました。パンの発酵なんかは28〜30度くらいで十分なので、ちょっと湯たんぽ入れたり、夏場は常温で十分事足ります。ですが、麹菌は発酵温度が60度前後と高めなので、この温度を維持するのはとっても大変なことですよねね。それにパンの発酵は時間が短いので一回の湯たんぽで完了ですが、発酵熟成時間の長くなる発酵食品や天然酵母の培養なんかでは何度もお湯を入れ替えたり、電気の場合はずっと入れONにしておくことになります。そうなると、ヨーグルトメーカーでその部分だけを、同じ温度でキープし続けてくれるという方がよっぽど消費電力も抑えられます。

赤ちゃんを保育器で育成しているような気分です。


手順

1.小豆の渋抜き
①小豆を鍋に入れて、変色や割れがあるものを取り除きます。
②水でさっと洗い、たっぷりの水を加えてから中火にかけます。
③鍋が沸いたら弱火にして、そのまま5分煮まます。5分経ったら、火を止めて蓋をして、30分ほど蒸らします。
④30分後に小豆をザルに上げて、この煮汁は捨てます。これが渋抜き作業になります。
※小豆は乾物の豆の中でも火が通りやすいため、浸水の必要はありません。

2.小豆を煮ていく
①渋抜きを終えた小豆を鍋に戻し、1リットルの水を加えます。鍋を中火にかけて、沸いたらアクをすくいとります。
②火加減を極弱火にしてここから蓋をして50分煮ていきます。
※水を1リットル入れているので、水気がなくなることはないです。もし、小豆が水面から出るほど減ってしまったら水を追加してください。
土鍋や厚手鍋などはじんわり火が伝わって、温度もキープしやすいです。

3.小豆の煮上がり確認
小豆は種類や新しい豆か古い豆かによって、煮上がり時間が異なります。45分〜1時間半くらいの間で煮上がりますので、50分で一度確認し、硬いようなら10分ずつ延長して都度硬さの確認をしてください。
*小豆の煮上がり確認は、指で小豆を潰してみて、芯まで柔らかくなっているかを確認します。
小豆が煮上がったら、ザルにあげる。今回は煮汁もとっておきます

4.小豆を冷ます
小豆と茹でた汁に分け、小豆をボウルに入れラップをかけて55度〜60度くらいまで冷まします。
※麹菌は60度〜70度で酵素を出す働きが失われてしまいます。温度の高すぎに注意しましょう。

5.小豆と麹を混ぜる
大きなボウルに麹を入れて、塊になっているものはほぐします。そこに60度ほどに冷ました小豆を入れて、全体を混ぜ合わせていきます。
少しづつ小豆の茹で汁を加えて、しっとりするまでさらに混ぜます。
※茹で汁は底のとろりとしたところを入れると風味が良くなります。

6.発酵させる
ヨーグルトメーカーの容器に移し、60度の温度で8時間発酵させます。時々かき混ぜて、発酵を均一に促します。
炊飯器の保温機能を使う場合は蓋をせず濡れ布巾をかけて、保温機能で10時間置きます。時々混ぜ合わせ、布巾を濡らし直すとよく発酵が進みます。

発酵あんこ完成

発酵あんこ
発酵ぜんざい

小豆には、ポリフェノールやビタミンB群、鉄分、アントシアニンなど多くの栄養素が含まれています。また、食物繊維やポリフェノールは血糖値の急上昇を抑えてくれるため、甘味の強いものでもチョコレートなどの洋菓子よりもヘルシーに楽しむことができます。

ポリフェノールにはストレス緩和の効果も期待できるため、心も安定することができます。

今回の発酵あんこでは、小豆に含まれる澱粉を麹菌のアミラーゼという酵素で分解することで糖になり、甘みを感じます。とても自然な甘みで、身体にも負担が少ない甘味と考えられます。
ですが、麹の風味が強くなるため、少し小豆の香りを感じにくいように思いました。ぜんざいでは米麹の粒も残っているため舌触りも気になるところ…。

あんこ大好きな私にはまだまだ改善が必要な感じがしました。
今回はこの発酵あんこを裏漉しして、こし餡にしてみました。こし餡になると、舌触りが良くなり風味は落ちますが、あんこを食べている満足感が増した気がします。

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